『部活動顧問の断り方』 西川純著
今日の午後に届きました。
こんなド直球のタイトルの本が、10年、20年前に世に出回っていたらどうでしょうか。時代がそれを許さなかったでしょう。
しかし、今、この時代にとっては、一番必要な本なのかもしれません。
部活動顧問の断り方、と聞いて、この本に救われるかもと思う方もいれば、不快に思う方もたくさんおられると思います。
本書の「おわりに」でも書かれていますが、部活動の意義はみんなが理解しています。僕も小中高野球部で、部活から教わったことはたくさんあります。
しかし、部活動が成り立たないぐらいそもそも子供の数、指導者の数が足りない。これからの社会で生きていくうえで必要な多様な繋がりを生む場所になっていない。
そして、教師とその家族を守るシステムになっていない。
この負の連鎖の中でダウンサイジングが行われず、昔のまま部活動を行うことに無理があります。
じゃあどうすればいいのか。
法で自らを固めること。周りの人に貢献すること。仲間をもつことです。
法で、部活動顧問を断れることは正しい、というのは本書を読めば分かります。
本書の事例を読んでいると、少しづつムカムカしてきました。
実際に、部活動顧問を断れないように追い込む管理職はいるんだなと。
しかし、この事例よりも多くの人が苦しんでいる状況を思い浮かべます。
その人たちが本書を手に取って救われてほしいなと思います。
西川先生は、なぜこの本を執筆したのか。
それは部活動顧問の断り方が、教師、そしてその家族の幸せに関わってくるからです。
日本を変える一つの方法としてこの本があります。
僕も卒業論文で部活動の地域移行について調査しました。
その時に調べたことが本書にも書いており、微力ながらも貢献できたのかなと思います。