最近は子供たちに失敗させることが多い。
今日の学活は、人間関係プログラムというもので、一応やることは決まっていた。
その中で、みんなで円になり、相手の名前を呼んでからボールを投げて、全員がボールを一回受け取るというゲームがある。
最初にこれをやったら5分30秒かかった。学級の人数は19人。かなり時間がかかった。
そこで作戦会議を行わせた。僕は廊下に出て作戦タイムの2分間をはかるだけ。
さあもう一回。
結果は1分55秒。大幅に記録更新。でも、まだまだいけると感じた。
次は1分以内にしよう。
結果は1分15秒。結果は出せない。
僕は廊下に出て子供たちからは見えないところにいた。でも、子供たちの会話や雰囲気は感じ取っていた。
結果が出せない理由は子供たちが一番分かってる。
全員が一斉に喋っていたり、友達の意見に耳を傾けていない子がいたり、作戦を考えず遊んでしまっていたり。
ゲームをやっている中で、楽しくないと感じていたり、辛いと思った子もいると思う。いや、いる。
しかし、ここで教師がでしゃばって、どうやったら早くなるかを助言したり、しっかり聞け!と子供たちを叱っていても子供たちの将来は変わらない。いつまでたっても変わらなくなってしまう。
「折り合い」をつけて結果を出すことがこれからの君たちにとっていかに大切か、どういう行動が損なのか。得なのか。子供たちに語った。
まあ、それでも、僕が考えるよりもいい作戦を思いついてタイムはどんどん早くなっていったのは間違いないけどね。
5時間目はプール。
昼休みが終わった後にモジュールがあり、それが終わったらプールに行ける。モジュールではやることが決まっており、それが全員終わったらプールに行こうと言った。
結局、プールに行けたのは授業が始まってから5分後。つまりプールに入れる時間は大幅に少なくなった。本当は授業が始まる前に体操してプールに行けるのに。
子供たちは授業が始まる時間になってしまった時に、やっと焦って、一番遅い人にこうしたらいい、ああしたらいいとか助言をしたり急かしたりしていた。
それじゃあ気づくのが遅すぎる。もっと早く気づいて声をかけていればそんなことにはならなかった。その子と一緒に遊んでた人もいたよね。みんなが早くプールに行けるようにするにはどうしたらよかったの?
と、子供たちに言った。
僕は今日のクラスの失敗に対して個別に責めたり叱ることは一回たりともしていない。僕が個別に指導していたらきっと僕にストレスが多くかかる。
でも子供たちが自分たちで解決しなければいけない状況になると、子供たちにストレスがかかる。
そのストレスは辛いものがあるけれど、必ず集団として克服してかなければいけないこと。ストレスがかかるということは自分たちにとって損なことばかりしていることだから。
周りに目を向け、人のために行動することが自分にとって得だということが分かるためには、教師の介入はほとんどゼロでなければ、それは実感できないと思う。