3週間の中等教育実習が終了しました。長いようで短かったあっという間の3週間でした。学校現場に実際に入ってみると色々と見えてくるものがありました。
一斉授業
専門教科は英語で授業を8時間やらせて頂きました。自分の中で一斉授業をすることは苦手意識があったのですが、授業を重ねていくにつれてだんだんと落ち着いて授業をできるようになってきました。しかし『学び合い』を知っているからこそ、一斉授業の限界を改めて感じました。
自分の授業は完全に中の下に合わせる授業でした。自分の授業で寝ている子も何人かいました。ワークシートに全く書いていない子もいました。一方で僕自身一番きつかったのが、塾でもうすでにやっていて退屈そうにしている生徒の顔を見ることでした。その子はそんなこと思っていないかもですが、その子の時間を奪ってしまっていると思うと辛かったです。実習生の授業だから生徒もみんな協力的で頑張ってくれます。なんとなく授業を50分成立させることもできます。でも多くの子ども達を見捨ててしまっているのが教壇から見えてしまうのは本当に辛かったです。
クラスにあまり入れず授業もあまり受けられない生徒が僕の授業の時に来てくれたことがありました。でもペア活動を入れた時に隣の人と喋れないため教室を出て行ってしまったことがありました。悲しかったです。申し訳なかったです。人間関係を固定化させてしまうことの恐ろしさを知りました。
『学び合い』
英語の授業では『学び合い』を取り入れることは出来ませんでした。しかし学活の時間を一時間持たせていただいた為、これはチャンスだと思って『学び合い』をすることが出来ました。
人生でお金はいくら必要なのかを考えるということをやりました。授業の最初と最後の語りでは相当くさいことを言いました。
なんでお金について考えることが大事なのか、それはお金について考えることは自分の人生の幸せを決めることと同じ。幸せに生きるためにはお金が必要。お金を考えると結婚や就職のことも考えなければいけない。それは君たちがこれから待ち受ける高校選択にも関わってくる。
なんで全員達成を求めるのか、それはこの授業は人生について考えるのと同じでありクラスのメンバーを見捨てることはその人の人生を見捨てることになってしまう。今の時代は不確実な時代であって終身雇用もなくなってくる。将来自分を救ってくれるのはこのクラスの人かもしれない。
本気で語りました。真剣に聞いてくれた子もいると思います。でも集団としての動きがあまりないまま終わってしまったように思えました。課題に際限がないためどこまで書けばいいのか分からない生徒が多かったと思います。その中でも早く終わらせて友達にサインをもらいに行ったり教えに行っている生徒もいました。そして一人一台タブレットを持っているため各々調べてしまっていたことがありました。課題を授業の前までに生徒に知らせておいてワークシートを配っておき、タブレットを一人一台使っていたら効率が悪いよねなどと伝えておくべきでした。
そこまで思うようにはいかなかったですが、生徒の感想に一人も見捨てないクラスを作っていきたいと書いてくれた子もいました。分かってくれる子に一人でも伝えれたことはよかったかなと思います。
中等教育実習を終えて
教師としての仕事はやりがいは必ずあるしやっぱり学校って楽しいと思いました。でも大変な場面もたくさん見えました。西川先生もおっしゃっていましたが教育実習の3週間よりも教師として働く最初の2日間の方が為になるのは本当だなと思います。仕事内容も生徒からの対応も違うだろうなと思います。
初等教育実習の時も思いましたが、自分は本当にいい先生に恵まれます。自由に『学び合い』ができたのも先生が自分を信じてやらせてくれたからです。3週間楽しくできたのは担当の先生のおかげでした。
約1か月後には教員採用試験が始まり来年には教師になる予定です。この経験を少しでも生かせるようにしていきたいです。