最近聞いた話。
教員志望で大学に入って、教員にならず、一般企業や役所に就職する学生が増えている。
教育学部出身の学生は採用される率が高いそうだ。
なぜなら、「上司の言ったことを文句を言わずにできる人が多い」からだそうだ。
この時点で僕はちょっと嫌な感じがするけど、確かにそうだよな、とならざるを得ない。
学校に適応してきた人間の中に教師を目指す人は多い。そして学校というものは、やらなければいけないことが多い。それは自分がやりたいものではないことの方が多い。でも先生がやれというからやる。そういう子は先生に好かれる。学校が楽しいと感じる。
そういう現実はあると思う。
自分が教員になった立場としてどう思うか。
赤裸々に話すと、僕の授業で、本ばっかり読んでいる子がいる。僕が話していても本を読んでいる。注意しても5秒後には読んでいることもある。教師として情けないと思う人は多いでしょう。子供が聞きたいと思う話をできていないのでしょう。
でも僕の少年時代だったら、聞きたくない話でも、怒られたら聞こうと思っていたと思う。怒られるのは嫌だし。だから、その子がうらやましく思う時もある。誰かに言われても自分の好きなことをやりたい気持ちが勝って、その気持ちに素直に行動しているのだから。
しかも、その子はテストが抜群にできる。本を読むだけでなく、僕が一生懸命話しているのに、ノートに落書きばかりしている。なのに、意外と僕の話していることも覚えていたりする。
まあ、僕の話なんかは聞かなくてもいい。その方がその子にとって絶対いい。でも、その子の能力を他の人の為にも使ってほしい。そして困ったときは誰かの力を使えばいい。そんな力をつけてほしい。だからそのために学校に通っているんだよと。
そう、その子にもみんなにも伝えているからこそ、徐々にその子もその子の周りも繋がりが生まれてきているなと感じる。
僕たちが育てるのは従順な犬なんかじゃない。僕のコピーでもない。
繋がりの中で生きる、個性溢れる、幸せに生きる人なんだ。
まあでも、ペーペーである僕だって、露骨に目の前で本読まれたら、聞いて~ってなっちゃいますけどね(笑)
まあこんなユニークな子たちがいるクラスの将来が楽しみです。